この記事の内容は医療では
 ありません。
 症状の改善がみられない場合、
 あるいは 重い症状のときは
 医師の診断を受けて下さい。

 文:写真  岩佐ゆみ




家庭の自然療法  

 













  「レシピ」の語源は「処方箋」。自然であることに目を向ければ、キッチンも庭も散歩道も薬箱です。
  ふだん愛用しているレシピをはじめ、本や知人からの情報によりみつけた使えるレシピを少しずつご紹介いたします。
  家族や自分にしてあげられることは、思いのほか たくさんあります。

  3. お守りのハーバルオイル
       recette 頭痛、肩こりに マカダミアナッツオイル+ラベンダー精油+ラベンサラ精油+ペパーミント精油 




 


私にはお守りがいっぱいあって、ほんとうにしっかりと守ってもらっています。モノだけではなく、夫や家族、友人、ネコたち。それから、窓から見える大きな木や、水色の空、偶然見た月とか。数え切れないほどの大事なものはみんなお守りです。

余計なものや、好きじゃないものは自分の世界に置かない主義をもちます。だから、いつでも持ち歩くモノは、ひとつ、ひとつが大事なもの。カバンの中に手を入れるだけでもじんわりと気持ちが鎮まります。電子手帳を入れるケースは忙しい友人が手づくりしてくれたもの。調べものをするたびにそのケースにしばし触れます。食べものやハーブの処方箋をメモし続けるたくさんの小さなノートたちはお客様からいただいたキャトルセゾンの麻巾着に詰め込んで。巾着には私のしるしとしてシェルの十字架をつけました。携帯電話は“機械”というマイナスを自分の手で何度も何度もあたためて、好きなチャームをつけて・・大事なものになりました。

そして、私の体を守ってくれるハーバルオイルもまた、2〜3種、
小さな巾着に入れて持ち歩いています。巾着には友人からのフランス土産、すてきなメダイをつけて。
頭痛、肩こりのためのブレンドはラベンダーアングスティフォリアとラベンサラとペパーミント。原因は人によりちがいますので、ぜひ、これは参考にしていただいてご自分に合った処方箋をみつけてください。以前は、ラベンサラではなくローズマリーでした。血流をよくしてあげたかったからです。だけど、免疫もコントロールし、血液だけでなく老廃物やリンパ液や水分など滞っているものすべてをスムーズに流してあげるためにラベンサラCinnamomum camphoraにかえてみました。 ラベンサラはラベンダー、ティートリーと並んで用量を守れば原液塗布してもよいとされる貴重な精油です。抗ウイルス作用と不眠症や不安症への作用もうれしい限りです。
ラベンサラは熱帯と亜熱帯に分布するクスノキ科の植物で、18〜20mの木です。マダガスカルスパイスやクローブナッツとも呼ばれ、原産地のマダガスカルでは伝統的にさまざまな用途で使われてきたそうです。

 
ハーバルオイルはマカダミアナッツオイルに対して精油1%で希釈してつくります(私は10%で使用していますが、初心者の方や安全性を考える場合は1%をおすすめします)。精油は1滴0,05mlで計算します。

頭が痛い、肩がこる。これは、いろいろな意味でゆっくり休みなさいという体のサインでもあります。まず何を食べたいか目をとして、自分にきいてみて、公園や花を飾った部屋など気持ちのいい空間で食事をとります。ハーバルオイルでとどこおりをなくしてあげて、リラックスしましょう。テレビもインターネットもない時間をつくってあげて、できれば、あかりも電気ではなくキャンドル。自然の中のひとつである自分をとりもどします。

私も20歳前後は強い頭痛薬がいつもカバンに入っていたくらいです。その頃は、カバンの中には余計なものもあったはず。ハーブと出会ってからは薬とさようならしてもう17年ほどになります。暮らしかたや考え方、持ち物までもかわりました。理由のない頭痛に悩まされている人に、すてきなお守りがみつかることを願っています。

流れをよくするためのブレンドとしてシナモンカッシアとシダーそのほかのタイプも愛用しています。持ち歩いているもうひとつのハーバルオイルはミルラ(没薬)とマンダリン。こちらの作用についてはまた後日お話したいと思います。

【オーガニック精油】
ラベンサラ(3月末入荷予定)2,900yen
ラベンダーアングスティフォリア 2,500yen
ペパーミント 2,700yen
※メーカーにより異なります。
【マカダミアナッツオイル】
オーガニック 50ml 2,500yen
ノンオーガニック 100ml 1,800yen

2007.3.20


  2. 美しい髪のためにヘナと天然ブラシ
       recette 1〜3ヶ月に一度、インドハーブ「ヘナ」でトリートメント&白髪染め+一日の終わりに天然ブラシでケア 



 


髪が美しいといわれるとすごくうれしくなります。猫っ毛ですぐにぺたんこになってしまうのが私の髪の欠点ですが、ストレートパーマによるものではない、まっすぐにのびた地毛をほめてくださる人もいて、ありがとうございます。市販の合成シャンプーやリンス、トリートメント剤などとは一昔前にさようならした
私がヘアケアとして愛用しているのは、インドのハーブ「ヘナ」。乾燥させた葉のパウダーを適量の水を加えてとぎ、マヨネーズ状のペーストに。髪にぺたぺたと塗りつけていきます。一般のヘアカラーとやり方はおなじです。

ヘナLawsonia spp.はミソハギ科のハーブで、 インドでは美と幸運の女神、ラクシュミーが好む植物として知られています。 白い色を染める性質があるのでボディペインティングなどにも使われています。つまり。白髪には色が入りやすく、白髪がない場合はほんのりとしか色は入りません。だけど、ヘナの魅力は色染めよりもそのトリートメント力。パーマやドライヤーの熱などでボロボロになってしまった髪もつやのある丈夫な髪によみがえります。

私も十代の頃はソバージュやアフロヘアなどくるくる巻きのきついパーマをたのしんでいましたが、見事に枝毛、切れ毛だらけに。直毛のつるりとした地毛を取り戻せたのは食事とヘナのおかげだと思っています。
一般のヘアカラーの怖さはもうご存じの方も多いと思いますが、代わるものにうまく出会うことができなければ知っていても続けてしまうものです。ヘアカラーや合成シャンプーに含まれる合成界面活性剤の毒性は何十年も前から指摘されてきました。でも、業界は体内に入るということすら認めない時代もありました。この物質は「食べる」より「塗る」のがいちばん強く毒性を示すそうです。(「食べる」なら肝臓で解毒されるでしょうけれど、口が受け付けないはずです。近づけただけでも、危険なものだと察知して嘔吐反応を起こします)というのも、体内で分解することができないので肝臓にどんどんたまっていきます。やがて肝臓はもちろん腎臓、副腎などの機能障害を起こす可能性が高くなるのです。妊娠中の女性でしたら羊水に入る可能性があり、胎児の皮膚が

 


形づくられるときにこの毒性が作用するとしたら丈夫な皮膚はつくれずアトピーに、という説もあります。そのほか、内分泌系(ホルモン)、免疫系にも害を与えてしまうともいわれています。合成品は安さと手軽さで人をひきつけていますが、デメリットが大きすぎます。ぜひ、 自然ものにおきかえてみてください。

ヘナトリートメントを塗ったら、ラップを巻いて、2時間はおきます。休日にのんびりと。夏なら夜そのまま眠りについて7〜8時間おいても大丈夫。ヘナは冷の作用を持つので、冬は2時間にしておきます。カラーやトリートメントだけを望むのでしたら30分でもOKなのですが、洗い流したあとのすっきりとした気分と空気まで浄化されたかのような視界のよさを味わうと、少しでも置かないと損のような気になります。

ヘナには脳を休ませる力、肝臓をクリーニンング(解毒)する力、それから、女性ホルモンのバランスをととのえたり、顔色をよくするということからインド人は髪のためだけではなく、心と体のために上手にとりいれています。

トリートメントはほかに、 アボカドやモラセスもおすすめです。

そして、一日の終わりに天然のブラシで髪をなでてあげます。特に長い髪はたくさんの放射(さまざまな電磁波、エネルギー)をとりこみます。いやなことがあった日ならなおさらのこと。プラスチックのブラシではダメ、天然の毛が、それらをとりはらってくれるのです。頭痛に悩まされているようでしたら、髪を切ってみるのもこのような意味から有効です。

【インドのハーブHennna〜ヘナ〜】
ヘアトリートメント ヘアカラー
土と水にこだわって育てられた質のよいヘナ。植物100%。
髪を傷めることなく、白髪染めやトリートメントができます。使用量目安はショート50g、ロング100gです。 50g×2袋セット 1200yen

2007.1.18


  1. 免疫力のためのアップルビネガーティー
       recette アップルビネガー大さじ1/2+はちみつ大さじ1+ぬるめの湯カップ1杯  



 
朝いちばんに太陽の光をあびながら、のむとよいビネガーとはちみつのお湯割りです。酸味と甘みが体をやさしくととのえてくれます。アレルギー体質の方、風邪を引きやすい方にもおすすめです。大切なのは、きちんと熟成されたほんもののビネガーと加熱処理されていない天然のはちみつであることです。私は友人からお土産にいただいたプロヴァンスの修道院のラベンダーハニーとフレデリックパントリーにも並んでいるピュアフルーツビネガーを愛用中。お湯は山から汲んできた湧き水を沸かして。*酸っぱいのが苦手な方はがまんせずに、分量を加減してください。

【アップルビネガー】 市販のフルーツビネガーの中には白ワインビネガーや米酢にフルーツをつけ込んで、色や香り、味を移すのですが(酸化防止剤やアルコールなどが入っている合成酢はここでは論外です)、このビネガーたちは、フルーツ自身の発酵力でお酢になったもの。 絞り汁だけが原料です。ヨーロッパの人々とビネガーの結びつきは深く、上質なものは飲み物やお料理、お菓子づくりに、そして、量産品のもは掃除や殺菌などさまざまな用途に活用しています。
この上質なフルーツビネガーはフレンチオークの樽でゆっくりじっくりと熟成させ、自然の成分を大切にするために、ろ過はフィルターではなく時間をかけて動による方法をとっています。 
Edles aus Obst 1200〜2100yen 
アップル / ブラックカラント / ラズベリー / ブルーベリー / プラム / アプリコット
 


【はちみつ】
天然のはちみつには栄養素とパワーがしっかり、たっぷり。ミツバチを薬づけにしていないことが確認できれば最高の栄養補給になります。ジュゼッペコリーニオさんのはちみつはイタリア南端にあるシチリア島のはちみつです。ここは一年中、いろいろな花が咲くあたたかい島。たくさんの養蜂業者がいますが、彼はまったくの個人で 自然農法の農家と提携し、シチリア中をみつばちといっしょに 移動してはちみつを集めています。
昔ながらの手法で採取したあと、瓶詰め作業は家族みんなで。ていねいで個性的な味がそろっています。ビネガーと合わせたり、シロップ剤づくりにはアカシアがよく合います。ハーブティーにはクローバーがおすすめです。
はちみつは神経のバランスもととのえてくれます。
Giuseppe Coniglio Miele   1300yen
クローバー / レモン / クリ / アカシア / サボテン / タイム
2007.1.8